フィリピン実習生派遣とアレコレ

フィリピン技能実習生派遣にまつわる雑感です。外国人労働者との関わり、アジアビジネスについても記します。

ベトナム実習生はどうなのか(その1)

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私はベトナム実習生の管理もやっていたので、事業立ち上げの際は派遣も当然考えたが、やめた。今紹介するのはフィリピン一本である。

 

 

ベトナム実習生は2014年の統計によると前年比80%以上も増加している。ものすごい人気である。今年の入国数はさらに伸びており、「中国の次はベトナム」という熱は高まるばかりだ。

フィリピンと比べてベトナムはイメージが良い。特に高齢者の間では戦争でアメリカに勝ったという記憶が強く、無条件に好印象だ。また昨今のメディアも「日本人に近い」「勤勉」「親日」と良いことしか言わない。

 

しかし、実際に派遣している、ある組合の理事長(ベトナム語堪能)はこのベトナムブームに困惑気味で、「加熱しすぎだ」と眉をひそめる。実際のところ企業は他国との比較など、特に確たる理由があって入れているわけではないからだ。「みんなが言うから」「テレビでよく取り上げられるから」だけ。

 

この「なんとなく皆がやるから」というのがベトナムブームの背景にある。いかにも日本人的である。

 

しかし、管理していた私から見てもベトナム人は本当に賢く器用である。もちろん当たり外れはあるが、工場で働き始めて現場の日本人から「仕事ができない」と苦情がくることは、フィリピンなど他国と比べて少ないと思う。

 

特に今から6、7年前、2010年ぐらいまでは「スーパー実習生」と呼ばれる人材がごろごろいた。話に聞く彼らの仕事ぶりは脅威的ですらある。

 

逸話をあげると「仕事が異常に早い」「日本語は関西弁でメールまでできる」「後輩のためにマニュアルを作る」「クレーンや旋盤機の調子が悪くなると分解して直してしまう」などなど。

 

某板金屋の社長が日曜日に工場に行くと、雇っているベトナム人が勝手に残業していたことがあったらしい。納期に間に合わないと責任を感じ、黙ってやっていたのだ。

 

怪我をされると困るのであわてて止めたらしいが、「勤勉かつ責任感のある昔の日本人そのもの」と社長は感動していた。現場上がりの人はこういうことをされると弱い(笑)。

 

 私も2009年に初めてベトナム実習生を見たときは、「これはフィリピンよりも断然上だ」と感じたものだ。しかし、重ねて言うが、今はやらないと決めている。

 

理由は「犯罪」「失踪」「思考パターン&文化の違い」の三つである。

 

まずは犯罪。

ベトナム実習生を派遣している組合がまず恐れるのは万引きだ。元同僚の複数の通訳に聞いたところ、実習生の5割〜3割は日本で万引きを経験しているらしい。

 

私が昔いた組合は常時600人のベトナム人実習生を管理していたが、毎月必ず誰かが万引きで挙げられていた。ちなみに実習生が現行犯逮捕されると、多くの組合は途中帰国させている。つまり雇う側からすると損失でしかない。

 

だが、フィリピンなど他の国はほとんど万引きをしない。殺人や自動車泥棒などで悪評はびこる中国人ですら、こんな頻度でしない。ではなぜベトナムだけこんなに多いのか?その背景を解説しよう。