フィリピン実習生とアレコレ

フィリピン技能実習生にまつわる雑感です。現場から見た外国人労働者との関わり、特定技能ビザの問題についても記します。

ベトナム実習生はどうなのか(その3)

前回の続き、

ベトナム人受け入れ最大のリスク「万引き」について前回述べた。

このテーマについて語ると、必ず「賃金が安いから犯罪に走るのだ」などと馬鹿なことをいう人が出てくる。また、ベトナム人はずる賢いので、捕まると同情を誘うため「生活が苦しいからやった」とかほざく。

そして、メディアはこれを真に受けて報道し「実習生派遣=悪」という絵を描く。

 

しかし、はっきり言うが、万引きするのはベトナムだけだ(中国はもっとゴツい犯罪をやるが・・)。生活が苦しいから犯罪に走るというが、雇用条件は他の国籍の人も一緒だ。彼らだけが盗みまくる理由は違うところにあるというのが私の持論である。

もう一ついうなれば、彼らの母国での生活はより厳しい。日本の生活がきついなら途中帰国は自由なのだから、犯罪に走らず帰ればよいのである。

余談だが、ベトナム語フェイスブックをみると欧米に観光旅行に行った富裕層が、ブランド品などを万引きし、捕まっている写真が時々流れる。過去著名なアナウンサーも万引きで捕まったことがニュースにもなった。手癖が悪いのは民族癖みたいなものだ。

 

さて、次は「失踪」について語ろう。

昨年比の統計でベトナム人の不法滞在者は66%以上も増えた。うち実習生は841人だ。国籍別では中国に次いで2番目の多さだ。

日本の越人不法残留者数は前年比+66.8%の2453人、増加率トップ - 統計 - VIETJO 日刊ベトナムニュース

 

実は背景はこちらも一緒。在日ベトナム人の違法就労ブローカーの存在が背景にある。愛知県を中心に違法就労ブローカーが暗躍しており、ヤクザじみたブラック企業に派遣して日銭を稼いでいる輩が多数いる。

この手の輩は増えこそすれ減ることは絶対にない。

 

そして最後に「思考や文化の違い」である。

ベトナム人はその勤勉さや外見から日本人に似ているように言われるが、私からすれば大違いだ。「親日な中国人」と言っても良い彼らは、中国人がそうであるようにまったく我々とは相容れないと思う。

例えば、私がベトナム実習生を監理し始めて驚いたのはその陰湿さである。

 

例えば、同室の同僚の財布から平気で金をくすねたり、同僚の携帯電話を無断借用して国際電話をかけまくったりする。仲間外れやいじめも多い。

基本的に優しくて単純なフィリピン人ではありえない行為である。組合職員として、この手の訳のわからないトラブルにものすごい時間を取られるのにうんざりしたものだ。第一、平気な顔で同僚の金に手を出すような外人を私は日本に呼びたくはない。

ちなみに、ハラが立つことに、彼らは証拠が残らないように盗む(といっても数人で相部屋しているのだから、状況証拠は死ぬほどある)。また、反対に金銭を取られてないのに「取られた」と言い張り同僚を貶めようとする輩も出てくる。

訳が分からなくなる。

 

以上の理由により私はベトナム人は派遣しない。

だが、念のために弁護すると、日本にいる通訳・技術者や4年生大学への留学生はこういう馬鹿な行為には走らない。犯罪に走る輩は技能実習生か語学学校留学生(バイトしに来ている)ばかりといって良い。そういう意味では教養も大切ということだろうか・・。

 (終わり)