フィリピン実習生とアレコレ

フィリピン技能実習生にまつわる雑感です。現場から見た外国人労働者との関わり、特定技能ビザの問題についても記します。

「中国移民」という兵器

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東南アジアの歴史を見ていてどうしても解せないことがある。ポルポトによるカンボジアの大虐殺だ。

 

1970年代、ポル・ポト率いるクメール・ルージュと呼ばれる共産主義政権がカンボジアを支配した。彼らは800万人いた国民のうち200万人を虐殺したと言われている。ナチスホロコーストなんか目ではない規模だ。

 

彼らの支配は狂気に満ちている。簡単にまとめると

・資本主義に毒されていると高学歴者を虐殺。メガネは教育の証でかけているだけで死刑。

・「新しいカンボジアを作るのを手伝って」とエリート留学生に帰国を促して死刑。

・大多数の国民を農村部に移し、薄い粥だけで強制労働。

・互いに密告させ、不満を口にすると死刑。

・信用できるのは子供。と少年兵を登用し死刑執行役を努めさせる。

 

 

本やネットによると、虐殺の背景には行き過ぎた原始共産主義思想があると解説されている。しかし、いくらなんでも酷すぎる、共産主義でこんな訳のわからないことをやったのはこの国だけだ。いまひとつ納得がいかない…。

 

カンボジアの牢屋に入ったことがあるという変な日本人作家と話す機会があった。この人は虐殺について「カンボジア人を抹殺し、中国人を移住させる狙いがあった」と話していた。カンボジア政府の元高官から聞いたという。

 

この人曰く、「大虐殺の最中、美人のカンボジア人女性が大量に中国に運ばれた」「薄い粥でめちゃくちゃに働かせるのは中国が死刑囚にとる伝統的手法」という。

 

はっきり言ってネタ元がネタ元だけに情報は眉唾ものだ。

 

しかし、当時この狂った国を支援していたのは中国で、まともに機能していた在外公館は中国大使館だけだった。さらにクメール・ルージュの兵器は全て中国製だった。いわば虐殺を支援していたことになる。

 

当時、カンボジアは三毛作が可能なくらいの米どころ。反面、中国は1960年代、毛沢東大躍進政策の失敗で数千万とも言われる餓死者が出ていた時代だ。食料を供給できる豊かな国は喉から手が出るほど欲しかっただろう。

 

ちなみに戦前の日本による満州占領は大恐慌で食い詰めた農家の次男、三男坊が開拓団として渡満したことで成り立ったが、構造としては似通ったところがある。

 

他国を武力で占領してその富を収奪するのが植民地時代のやり方だが、余計な人口を山のように抱える中国は伝統的に移民によって国を支配するという術をもっている。

 

実例としてあげられるのがチベット占領だ。1950年のチベット侵攻以来、人口250万人のチベットに700万人の中国人を移住させている。こうされては今更解放されていもチベット人に勝ち目はない。今や政治・経済は全て中国人が牛耳っているのだ。

 

一旦住み着いた外国人はそう簡単に追い出せない。たとえ、それが国策で送り込まれたものであれ、自発的な移民であれ、である。

 

翻って今の日本を見て欲しい。異常なスピードで中国人は増加している。東京都の100人に1人は中国人といわれる。私が中国の政府関係者なら、高齢化に有効な手を打たない日本は格好の標的だ。

中国人を大量に日本に送り込み、外国人参政権を得ることができれば日本を乗っ取ることなど容易い。 政権が定期的に変わる民主国家なら不可能な政策だが、なにせ相手は中国共産党。50年、100年のスパンで考えているとしたら・・。ありえない話ではないと私は考えている。

 

 私は移民や外国人労働者受け入れには基本的に賛成派だが、中国だけは他国と違う。原則中国人の移民や労働者は別ルールで規制すべきだというスタンスである。民主国家の常識では考えられない、信じられない政策を取って来るからだ。

今後50年で中国移民を1000万人送り込むというプランを練っているとしたら・・・。将来人口が一億人を割ることが確実な日本はひとたまりもないだろう。

 

移民を「兵器」と捉える国は危険だ。