驚愕の日本人エアコン工事
先日当社の集合研修施設にエアコン取り付け業者が来た。
施設には日本語の授業を受けるためにフィリピン人が5人いたのだが、その時の彼らのリアクションが面白かった。
来たのは30代の日本人男性一人、40分くらいで一台取り付けて帰ったのだが、フィリピン人は多いに驚き、写真を撮りまくっていたのだ。
なにせフィリピンではこの手の工事は一苦労だ。「●日に来ます」と言ってその日時に来ないなど当たり前。勝手な日に来るわ、道具を忘れたからと途中で帰ったりするわで、我々からしたらめちゃくちゃである。
そもそも、フィリピンで建築関係なんて食い詰め者の仕事。汚いサンダル履きで現れ、迂闊に室内に入れたら手近なものを盗んでいきかねない。
技術なんてろくにないから、エアコン工事でも2、3人がかりの人海戦術だ。月給はだいたい2万円前後。電動ドリルなんて装備は彼らの月給に値するので、触らせてももらえない。安物の中国製のドライバーがせいぜいだ。
だから、腰ベルトからドラえもんのように見たことのない道具を次々に取り出し、なおかつ養生して建物に傷がつかないよう段取りして作業にかかる工事に驚く。最後に携帯用掃除機で現場を片付けて去って行く姿を見て唖然としていた。
日系企業の海外進出というと、製造業や飲食業ばかりが注目されている。
しかし、今後はこのようなソフトパワーに注目が集まるのではないだろうか?爆買で来日する外国人はもれなく日本のサービスに感動しているし、私の知人はマニラ日系内装業を初めて好評を博している。
サービス業ほど海外を目指すべきと私は思うのである。