「平均」がわからないフィリピン人
フィリピン人がよく聞いてくる質問に「なぜこの会社は土曜日に働いても残業代がつかないのか?」という質問がある。
日本では変形労働制というのが認められているので、1年を通して週あたりの労働時間が「平均40時間」に収まるようになるのであれば土曜日出勤も残業ではない。
つまりお盆やゴールデンウィークといった長期休暇がある分、土曜日出勤が通常賃金だと説明するのだが、何度も同じことを聞いてくるやつがいる。
中国やベトナムではこの手の質問はあまりないので、不思議だったのだが、最近フィリピン人と話していてはたと気がついた。こいつらは『average(平均)』の意味自体がわからないのだ!
先日ミナミのフィリピンパブにいった際、試しに来店するお客さんの平均年齢を聞くと店の女の子はぽかーんとした顔をしていた。「いや、平均というのはね・・」と説明して、理解できたのはフィリピン大学卒のママさん(体重85キロ)だけ。後日、マニラにいった際に平均を求める計算式を取引先の事務員に聞いてみてもやはり答えれなかった。
おそらく、理工系の大学をでているか、国内でトップクラスの大学を出ていないとフィリピン人で平均の意味がわかる奴はいない。そういえば、マニラでCADのアウトソーシングをしている日本人社長も「大卒でも三角形の面積を求める公式を知らない」と嘆いていた。
われわれの計算の基礎となる九九はウィキペディアによると、中国から伝わったものらしく、アメリカの大学生・大学院生の実に38%が九九を完全には覚えていないという。そういえば中国文化圏内にあるベトナムは九九を言えるのだ。
だからフィリピンの実習生選抜で中国やベトナムで行われるのと同じ算数の問題をすればめちゃくちゃになる
以前フィリピンの実習生が起業したらほぼ全員が失敗すると書いたが、日本人やベトナム、中国人であれば身につく経理や会計知識もベースとなる小学校レベルの算数がわからないのだから伸ばしようがない。
つくづく、この教育制度はアメリカが奴隷を馬鹿にするための制度のように見える。九九や割り算ができないのだから、平均も利益率も計算できない。愚民政策のように思うのだが・・。。