お金持ちにはなったけれど・・。
毎月マニラに飛んでいるが、 毎度機内のフィリピン人比率が増加している。今回、飛行機内の半数は、フィリピンのオカネモチだった。
隣の家族はラコステのポロシャツを子供に着せてノースフェイスのリュックを持ち、斜め前の一家はMacbookで写真を見ていた。どのブランドもあちらで買えば日本より4〜5割は高い。ちなみに1万円以上するポロシャツなんて子供時代に私は着せられたことはない(笑)。
7年前、この事業に関わってマニラに行った時は「相変わらずボロボロやなあ」と感じたのだが、ここ3、4年の変化は劇的だ。
月給5万から15万円くらいの中間層が劇的に増えたし、対円で物価は倍以上になった。新しい道路や建物はいつも建築ラッシュだ。
ほんの10年前まで5万円前後の月給なんて、数千、数百の従業員を抱える幹部クラスが貰うものだったが、今や外資系コールセンターやしょうもない販売業の店舗リーダーが20代で手にしている。
フィリピンの人口は1億人を超えたから、この手の中間層は1000万人以上はいるだろう。この流れはまだまだ続きそうだ。
このチャートをみると、私が滞在していた1995〜2005年あたりは見事に停滞している。まさにアジアの病人だったが、その後の右肩上がりは凄まじい。
だが、中で働く人のレベルはそんなに変わっていない気がする。帰りのマニラ国際空港第2ターミナルでは登場ゲートがN4→N1→S1と次々と変更され、荷物を持って右往左往…。
アナウンスもロクにないため、その都度カウンターのスタッフに確認しないとならない。毎度のことだが、初めて来た人はパニックになるはずだ。
マニラ国際空港は利用客急増で滑走路がたりないらしいことが原因だろう。旧来の設備で急増する業務をさばくには、段取りを改善し各人のチームーワークが必須だが、そんなものを持っている奴はここにいない。いたとしても欧米企業に引き抜かれて海外で働いている。
もともと場当たり的な生き方をするので、「とりあえずゲートはN4にしておけ→あれ?使えなくなったか。じゃあN1だ。→あれ?こっちもダメか。ならS1だね」ってな感じで変更しているに違いない。
こういうことをするから、搭乗口がわからない乗客がでる→離陸が遅れる→また変更が相次ぐ・・・負の無限ループ。
好景気で給料は増えたが、仕事や人のレベルは昔とあまり変わらん気がする。