フィリピン実習生とアレコレ

フィリピン技能実習生にまつわる雑感です。現場から見た外国人労働者との関わり、特定技能ビザの問題についても記します。

フィリピン人の良さを消すコリアンスタイル

f:id:pinoyintern:20190219102544j:plain

アンへレスのゴーゴーバー

f:id:pinoyintern:20190219102720j:plain

ゴーゴーバーの店内



マニラ首都圏から3時間ほど北上したところにあるアンヘレスという町がある。

検索すれば死ぬほど出てくるが、この街の最大の産業は女=売春というとんでもない場所である。

 

街の目抜き通りにはウォーキングストリートという歩行者天国があるが、ここの両脇にはずらーっとゴーゴーバー(お持ち帰り専用置屋)と連れ込み宿が500メートルにわたって並んでいるのだ。その数30件ほどか。

 

もともとゴーゴーバーというのはアメリカ人が持ち込んだシステムで、水着を着た女の子にドリンクを振る舞い、しばらく一緒におしゃべりしながらお酒を飲んで、気があったらお持ち帰りという仕組みである。

 

女の子からしてみれば愛想よく「営業」をしないとお持ち帰りにはならない。一方で、お互いに拒否権があるので、気が合わなかったら無理して付き合う必要はないという合理的な仕組みでもある。

 

近くには東南アジア最大のスービックという米海軍基地があり、ベトナム戦争中は経由基地として賑わった。戦争で荒れた兵士の欲望を満足させるためにこの産業が発展したのだ。

 

1991年の米軍撤退後は売春ツアーの日本人おっさんに人気の場所になったが、時は流れ、今は「コリアンへレス」とまで言われるほど韓国人が跋扈(ばっこ)する街と化している。

 

20年ほど前までほとんどがアメリカ人を主とする白人や日本人がオーナーの店ばかりだったが、ここ4、5年で3分の1ほどの店がコリアンに買い占められてしまった。

 

余談だが、海外でこんな店を経営して数十年後に、「私はコリアン相手の慰安婦だった」「コリアンに騙されて売春させられた」と訴えられたら韓国政府はどうするつもりなのだろうか?

 

さて、この売春街をのぞいてみて面白いのが、店に入った瞬間に経営者が伝統的白人系か新参者コリアン系かだいたいわかるのだ。

 

 

白人オーナーのゴーゴーバーの特徴

・サル顔&肌黒&チビの女が多い(通称チビクロサンボ)

・働いているウエイトレスやママさんがダラーっとしている

・その一方で売春している女の子は愛想が良く、ものすごい営業力(笑)

 

コリアンオーナーのゴーゴーバーの特徴

・日本人好みのすらっとした美人が多い

・ウエイター兼ポン引き役でパーマ&坊ちゃん刈りの韓国人男がいる(ちなみに日本人に対して愛想は良い)

・その一方で売春している女の子は無表情。目があっても無視される

 

違いを列挙するとざっと上記のようになる。

 

歓楽街を歩いて面白いのは中国、韓国といった黄色人種は我々と美的感覚が似ているのか、だいたい女性の好みがかぶる。だが、白人とは全く相容れないのだ。イケメンの白人が「なんじゃそれ?」と思うようなブーちゃんと一緒にいる姿をよく見かける。

 

余談だが、白人と付き合う日本人女性も?なのが多いのはおそらく上記の理由からだ。

 

したがって韓国人経営の店に行けば結構美人率が高いのだが、これが意外に楽しくない。女の子が上記のように総じて不愛想だからだ。

 

理由としては、コリアン客は日本人同様英語が下手なので、ほとんど無言で女を買い漁るからだと思う。団体で行動し、同胞ウエイターの言うがままに、無言&即買いで店の女の子を根こそぎ持って帰ってしまう。

 

こういう客相手なら女の子は外見が全て。笑顔やトークなんてものは不要なので不愛想になっていくのだと考えた。

 

しかし、この暗さは女の子に対する韓国人経営者の管理の厳しさもあるようにも思う。

 

もともとダラーっとしている気質のフィリピンのサービス業はレベルが低い。客が来てもほったらかしで従業員同士でおしゃべりしたり、下手すれば目があっても無視する。注文したものが来るまでに日本の10倍時間がかかるだけでなく、しょっちゅう注文も間違える。ベトナムや中国の飲食店と比べてもレベルは桁違いに低い。国民が怠け者なのが良くわかる。

 

私は常々「もっと厳しく管理し、日本のようにレベルの高いサービスをしたらいいのに」と考えていた。

 

だが、実際に勤務中のおしゃべりを禁止し、分単位で休憩時間を管理し、少しでも対応が遅いと怒鳴り散らす厳しいだけの管理をフィリピン人相手にすると、このコリアン・ゴーゴーバーのようになるようだ。笑顔や愛想の良さが消えてしまうのである。

 

これは我々日本人も参考にすべきである。

 

もともと子供みたいなフィリピン人は仕事中も遊び半分なところがある。精神年齢は中学生レベルだ。

 

だから「仕事」と思ってやるとこの上もなく不愛想だが、チップを弾んだり、個人的に仲良くなると、ツレに接するようにいろいろサービスしてくれるし無理も聞いてくれる。

 

悪く言えば自分に甘く欲望に素直、よく言えば裏も表もない天真爛漫な人々なのだ。

 

植民地にしていた欧米連中はやはり、こういう連中を使うのが上手い。インセンティブのようなルールは明確にしつつ、細かなところはうるさく言わずに楽しく仕事をさせているようだ。

 

欧米系のコールセンターも服装やタトゥー、仕事中の飲食について寛容だし、遅刻など時間に関しても日系企業などに比べゆるいのだ。その反面、セミナーや学位など客観的に判断できる資格で機械的に昇進できるようしている。明確である。

 

旧日本軍やコリアン同様、規則と罰で厳しいだけの管理をするのはフィリピン相手にそぐわない。彼らの良いところを消してしまうのである。