フィリピン実習生派遣とアレコレ

フィリピン技能実習生派遣にまつわる雑感です。外国人労働者との関わり、アジアビジネスについても記します。

中国とベトナム、フィリピンの実習生比較(その1)

私はフィリピン実習生の専門だが、前職で7年間ベトナムと中国、フィリピンの3カ国の実習生を管理していた経験がある。少子高齢化が進む今、移民や外国人労働者の論議が活発になる中、この3カ国の特色について軽く述べてみたい。

 

外国人実習生といえば製造か建築の現場作業である。実習生を初めて受け入れる現場の方が一番気にするのは「仕事できるのか」「日本語は大丈夫か」という2点だろう。3カ国について簡単に7つのランキングを作ると

 

その1 ハングリーさ

(昔)中国>ベトナム>フィリピン

(現在)フィリピン>ベトナム>中国

  

その2 手先の器用さ

ベトナム>中国・フィリピン

 

その3  仕事のスピード

中国>ベトナム>フィリピン

 

その4 日本語能力(読み書き含む)

中国>ベトナム>フィリピン

 

その5 日本語能力(会話のみ)

フィリピン>中国・ベトナム

 

その6 親日

フィリピン>ベトナム>中国

 

その7 明るさ

フィリピン>ベトナム>中国

 

となる。以上は私の主観であるし個人差はあることは考慮していただきたい。しかし、これまで各国の通訳から聞いたコメントも含めて総合的に判断しているので、この業界にいる方ならある程度うなずいていただけると思う。

 

さて、まずは1から3の仕事の面だ。

 

5年前まで中国人のハングリーさはやはり群を抜いていた。「東南アジア各国の発展は中国人(華僑)の数で決まる」と言われてたように、金のための努力は凄まじいものがある。肋骨が折れても「残業が欲しいから」と有給使用を拒否して働くものがざらにいたものだ。

 

だが、近年の中国の経済成長でこういったまともな人は母国で良い仕事を見つけれるようになった。上海では工場労働者の月給が8万円前後も珍しくないので、日本に来る理由がなくなっているのだ。

 

従って、最近日本に来るものは能力が低い上、ハングリーという話は全く聞かなくなった。受け入れている企業の中には3割ぐらいが失踪したり途中帰国してしまう例もある。

 

ちなみにベトナムも毎年15から20%賃金が上昇している。5年以上前ベトナムの実習生といえばぼろぼろの服をきて、日本でも毎月の生活費を2、3万円に抑えて残りの月給を全て母国に仕送りする姿が典型パターンだった。

 

しかし、時は流れ、急速な発展で現在すでにベトナム実習生の3割ぐらいが母国に仕送りしていない。入国時からiPadスマホを持参するのは当たり前。 おそらく5年以内に中国と同じ轍を踏むに違いない。

 

だが、ベトナム人の手先の器用さはすばらしい。簡単な工作機械なら勝手に分解して修理してしまう。ベトナム戦争中、米軍の不発弾を改造して地雷を作っていたと聞く。「再利用」はお家芸なのかもしれない。

 

工場の現場や仕事能力で批判されるベトナム人は非常に少ない。

 

2カ国に比べ劣るのがフィリピン。やはりのんびりしていることは否めない。特に男は弱いので怪我をするとすぐに休もうとする。

 

中国やベトナムは日本と似て「男は我慢」「泣くのはカッコ悪い」という概念が存在するが、ことフィリピンの男に関してはそれはない。実際フィリピン人女性に聞くといい。「男は頼りにならない」と皆口をそろえるだろう。

 

だが、近年はこの流れが変わりつつある。フィリピンが進化したわけではない。中国・ベトナムのレベルが落ちてきているのだ。(続く)

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