フィリピン実習生とアレコレ

フィリピン技能実習生にまつわる雑感です。現場から見た外国人労働者との関わり、特定技能ビザの問題についても記します。

2016-01-01から1年間の記事一覧

財閥への宣戦布告!

驚いた。フィリピンの大統領がこうした発言をするのは史上初ではないか。 このほど、ドゥテルテ大統領は「この国を救う唯一の方法は、権力と富を持つ一握りの人たちの支配から解放することだ」と発言。 財閥が牛耳る、エネルギーや電力、通信といった分野で…

殺し屋は元共産ゲリラ

15年ほど前の話だが、ミンダナオ島中部にイスラム教徒との紛争を取材に行ったことがある。その時に元共産ゲリラ新人民軍(NPA)のゲリラ兵士だった青年と出会った。 新人民軍(NPA) なかなか強烈な出会いだったのだが、当時はウラ(事実関係の確認)が取…

何かと話題の新大統領について(その3)

先日の調査によるとドゥテルテ大統領の支持を表明した国民は86%。歴代大統領でも2位の支持率らしい。誤解がだいぶ晴れたとはいえ、なぜ国民に人気が出るのか日本人にとっては理解に苦しむところだろう。これを分析してみたい。 私の現時点での評価でいえ…

何かと話題の新大統領について(その2”訂正”)

10月25日から27日にドゥテルテ大統領が来日したのだが、その時の対応に驚かされた。 また、先日フィリピンに滞在したのだが、政府官僚からタクシーの運ちゃんまで様々な人々にヒアリングを行った結果、その1で書かれた大統領に対する私の理解を大幅に訂正せ…

何かと話題な新大統領について(その1)

10月7日に就任後100日を迎えたドゥテルテ新大統領だが、極端な発言がメディアを賑わわせている。 ・アメリカ政府に対して「売春婦の息子(putang ina mo)」 ・国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長に対し「潘基・・あの悪魔(Devil)の名前なんだ?うん…

海外現地採用で働くリスク

近年海外に就職をもてはやす傾向が強い。私自身、大昔現地採用で4年間働いていたので、概ねこの意見には賛成である。私も娘がいるが、日本人は女性ほど海外に出るべきと考えている。 なぜなら、この国では女性の活躍なんてまだまだ先の話。知人の大企業のお…

フィリピンウーバー体験記(その2)

courrier.jp フランスではウーバーにより、収入を得ることができる若者が現れているという。 ウーバーのドライバーの大まかなカテゴリーは以下の3つに分けられる。 ①海外で出稼ぎをして得たお金で車を購入。自営業タイプ ②親族が海外から送金したお金で車を…

ドゥテルテはトランプか?(その3)

では、実際にどのような変化が期待されるだろうか。 アキノ現大統領になって以来、フィリピンの経済成長は目覚ましい。ここ5年で経済規模的には倍増したくらいの感覚がある。 しかし、急成長の立役者であるアキノ前大統領の人気は驚くほど低い。選挙ではア…

ドゥテルテはトランプか?(その2)

ドゥテルテ支持者の熱狂ぶりは凄まじい。集会では同氏が汗を拭ったタオルを支持者が奪い合い、フェイスブックで批判でもしようものなら即炎上してしまう。熱狂と言って良い。 だが、私が思うに、ドゥテルテに一番近いのはトランプではない。「自民党をぶっ壊…

ドゥテルテはトランプか?(その1)

フィリピン大統領選挙が終わった。 現在も開票作業が続いているようだが、大統領はここでも何度か取り上げたドゥテルテ氏に決まりそうだ。 news.tbs.co.jp しかし、欧米や日本においてこの新大統領の報道され方にはいささか疑問を覚える。ドゥテルテ氏の暴言…

フィリピンウーバー体験記(その1)

バブル景気が加速し続けるマニラではタクシーがつかまらない。 圧倒的に台数が足りないのだ。だから6、7割くらいの確率でぼったくりタクシーに会うハメになる。せいぜい100ペソや200ペソ(300円から600円程度)多めにふっかけてくる類だが、い…

次期大統領はダーティーハリー?

フィリピンの将来を担う今年5月の大統領選挙が近づいている。事前の当選予想を民間の調査会社が報じられているが、実はフィリピン人は信じていない。すべてが買収されているので、調査会社によって真逆の結果が出ることなど珍しくないからだ。 そもそも、彼…

ダバオ再訪

10年ぶりのダバオ。出張ではなく、観光で訪れるのは初めてだ。フィリピン第三の都市、ダバオは人口140万人。南部ミンダナオ島の中心となる都市だ。 感想を一言で言えば「10〜20年前のマニラやセブ」。だが、当時のマニラと違い、バブル状態前夜という経済の…

フィリピンはなぜ高い?

外国人技能実習制度においては、監理費を派遣組合と母国(外国)送り出し機関に払うことになっている。通訳やビザの更新、企業への給与の適切な支払いの指導、実習生の世話などにかかる費用である。費用は組合により、月1万円〜6万円/人とさまざま。ちなみ…

フィリピンの官僚

実習生と話していて、「フィリピンが貧しいのはナゼか?」と聞くと十中八九「政府が腐敗してるからだ」と答える。 今年は改定されるとはいえ、フィリピンの公務員の最低賃金はマニラで月給3万円ぐらい。そこそこのポジションでも10万円くらいだろう。 だが…

夢と仕事

先日マニラで大活躍する起業家の方(A社長)と当社の大阪のお客様(B社長)とのマッチングを試みた。結果、商談はうまくいき、B社の店舗がマニラでできる時代も近いかもしれない。嬉しいことである。 当社の強みは人材派遣だけでなく、在住4年にわたる人脈…