教育、教育、教育!
空前の好景気に沸くフィリピンだが、同じ好景気のベトナムとは根本的に違う要因からきていると思う。
なにせ怠け者やアホが多い。にもかかわらず、海外にいる親戚からの送金→身の丈以上の消費→内需爆発という他国にないパターン。
マクドナルドなんて日本と変わらない値段なのに、国内にはロクな産業が無い不思議な国だ。
また、ベトナムなど他のアジア諸国と比べ一番見劣りするのは教育面だ。中でも言語は致命的な構造的欠陥を抱える。
植民地主義において、征服者はまず、言語を変えることに注力するらしい。以前の支配者層が作った教養を無効化させるためだ。
GHQの教育改革の結果、我々が戦前の書物を読むのは困難になった。戦前と戦後の国民の断絶を謀ったのだろう。
さらに、エリートに対してはフランス教育を施した。わずか40年前、ベトナム戦争の時まで知識人はフランス語を話していたのだ。日本からの特派員は近藤紘一氏のようなフランス語に堪能な記者が派遣されていたくらいである。
しかし、今は見事にだれもフランス語なんて話さない。
反面、アメリカの庇護下(占領下?)にあるフィリピンでは法律や理数系の学問は今でも英語の教科書を使う。ほんの少し前までアメリカの教科書を学校でそのまま使っていたくらいだ。
本はアメリカからの輸入品が多いから、値段は日本と同じか、むしろ高い。高級品と言っていい。
フィリピンと言えば英語とフィリピン語ができるバイリンガルで有名だが、一般大衆が日常生活でつかうのはフィリピン語。大学を出てないと英語は下手である(ただしヒアリング力だけは皆、桁外れに高い!)。
新聞に例えていうなら、大スポや産経は日本語で書かれ、日経は英語というイメージ(笑)。
つまり、英語力でエリートと庶民が分断されている。読解出来る言語がバラバラだから、本屋自体が少ない=本を読む習慣がないのだ。
マニラでは日本より大きなショッピングモールが次々とできているが、人口当たりの本屋の数は日本の1/100くらいだろう。いや、それ以下か。
低学歴の庶民が頑張って経営や技術の本を買っても英語力の問題で読めない。つまり、自学自習することは不可能ということだ。