フィリピン実習生とアレコレ

フィリピン技能実習生にまつわる雑感です。現場から見た外国人労働者との関わり、特定技能ビザの問題についても記します。

フィリピン人の良さを消すコリアンスタイル

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アンへレスのゴーゴーバー

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ゴーゴーバーの店内



マニラ首都圏から3時間ほど北上したところにあるアンヘレスという町がある。

検索すれば死ぬほど出てくるが、この街の最大の産業は女=売春というとんでもない場所である。

 

街の目抜き通りにはウォーキングストリートという歩行者天国があるが、ここの両脇にはずらーっとゴーゴーバー(お持ち帰り専用置屋)と連れ込み宿が500メートルにわたって並んでいるのだ。その数30件ほどか。

 

もともとゴーゴーバーというのはアメリカ人が持ち込んだシステムで、水着を着た女の子にドリンクを振る舞い、しばらく一緒におしゃべりしながらお酒を飲んで、気があったらお持ち帰りという仕組みである。

 

女の子からしてみれば愛想よく「営業」をしないとお持ち帰りにはならない。一方で、お互いに拒否権があるので、気が合わなかったら無理して付き合う必要はないという合理的な仕組みでもある。

 

近くには東南アジア最大のスービックという米海軍基地があり、ベトナム戦争中は経由基地として賑わった。戦争で荒れた兵士の欲望を満足させるためにこの産業が発展したのだ。

 

1991年の米軍撤退後は売春ツアーの日本人おっさんに人気の場所になったが、時は流れ、今は「コリアンへレス」とまで言われるほど韓国人が跋扈(ばっこ)する街と化している。

 

20年ほど前までほとんどがアメリカ人を主とする白人や日本人がオーナーの店ばかりだったが、ここ4、5年で3分の1ほどの店がコリアンに買い占められてしまった。

 

余談だが、海外でこんな店を経営して数十年後に、「私はコリアン相手の慰安婦だった」「コリアンに騙されて売春させられた」と訴えられたら韓国政府はどうするつもりなのだろうか?

 

さて、この売春街をのぞいてみて面白いのが、店に入った瞬間に経営者が伝統的白人系か新参者コリアン系かだいたいわかるのだ。

 

 

白人オーナーのゴーゴーバーの特徴

・サル顔&肌黒&チビの女が多い(通称チビクロサンボ)

・働いているウエイトレスやママさんがダラーっとしている

・その一方で売春している女の子は愛想が良く、ものすごい営業力(笑)

 

コリアンオーナーのゴーゴーバーの特徴

・日本人好みのすらっとした美人が多い

・ウエイター兼ポン引き役でパーマ&坊ちゃん刈りの韓国人男がいる(ちなみに日本人に対して愛想は良い)

・その一方で売春している女の子は無表情。目があっても無視される

 

違いを列挙するとざっと上記のようになる。

 

歓楽街を歩いて面白いのは中国、韓国といった黄色人種は我々と美的感覚が似ているのか、だいたい女性の好みがかぶる。だが、白人とは全く相容れないのだ。イケメンの白人が「なんじゃそれ?」と思うようなブーちゃんと一緒にいる姿をよく見かける。

 

余談だが、白人と付き合う日本人女性も?なのが多いのはおそらく上記の理由からだ。

 

したがって韓国人経営の店に行けば結構美人率が高いのだが、これが意外に楽しくない。女の子が上記のように総じて不愛想だからだ。

 

理由としては、コリアン客は日本人同様英語が下手なので、ほとんど無言で女を買い漁るからだと思う。団体で行動し、同胞ウエイターの言うがままに、無言&即買いで店の女の子を根こそぎ持って帰ってしまう。

 

こういう客相手なら女の子は外見が全て。笑顔やトークなんてものは不要なので不愛想になっていくのだと考えた。

 

しかし、この暗さは女の子に対する韓国人経営者の管理の厳しさもあるようにも思う。

 

もともとダラーっとしている気質のフィリピンのサービス業はレベルが低い。客が来てもほったらかしで従業員同士でおしゃべりしたり、下手すれば目があっても無視する。注文したものが来るまでに日本の10倍時間がかかるだけでなく、しょっちゅう注文も間違える。ベトナムや中国の飲食店と比べてもレベルは桁違いに低い。国民が怠け者なのが良くわかる。

 

私は常々「もっと厳しく管理し、日本のようにレベルの高いサービスをしたらいいのに」と考えていた。

 

だが、実際に勤務中のおしゃべりを禁止し、分単位で休憩時間を管理し、少しでも対応が遅いと怒鳴り散らす厳しいだけの管理をフィリピン人相手にすると、このコリアン・ゴーゴーバーのようになるようだ。笑顔や愛想の良さが消えてしまうのである。

 

これは我々日本人も参考にすべきである。

 

もともと子供みたいなフィリピン人は仕事中も遊び半分なところがある。精神年齢は中学生レベルだ。

 

だから「仕事」と思ってやるとこの上もなく不愛想だが、チップを弾んだり、個人的に仲良くなると、ツレに接するようにいろいろサービスしてくれるし無理も聞いてくれる。

 

悪く言えば自分に甘く欲望に素直、よく言えば裏も表もない天真爛漫な人々なのだ。

 

植民地にしていた欧米連中はやはり、こういう連中を使うのが上手い。インセンティブのようなルールは明確にしつつ、細かなところはうるさく言わずに楽しく仕事をさせているようだ。

 

欧米系のコールセンターも服装やタトゥー、仕事中の飲食について寛容だし、遅刻など時間に関しても日系企業などに比べゆるいのだ。その反面、セミナーや学位など客観的に判断できる資格で機械的に昇進できるようしている。明確である。

 

旧日本軍やコリアン同様、規則と罰で厳しいだけの管理をするのはフィリピン相手にそぐわない。彼らの良いところを消してしまうのである。

 

 

特定技能ビザで起きる危機(その5)

「貧すれば鈍す」という言葉は4年間のフィリピン生活中に何度もよぎった言葉である。

フィリピンでもベトナムでもまともな人は富裕層に多いので、「金持ちの教養ある人と話すとストレスがない」と語る現地在住の日本人もいる。

 

貧困層のフィリピン人とは旅行などでさらっと付き合う分には楽しい。しかし、一緒に仕事したり、同居するなど深く付き合えば必ず「嘘をつかれる」「騙される」「金や物を盗まれる」「当然のようにたかられる」といった嫌な思いをするのが当たり前だ。

 

そらそうである。国籍、人種を問わず明日の食い物に困る人はなんでもやるのだ。

 

他のアジア諸国同様バブル経済に沸いているとはいえ、フィリピンでは統計上「飢えたことがある」と答える世帯が10.8%と出ている。ここ数年で劇的に改善傾向とはいえ、国民の10分の1がひもじい思いをしているというのは、恵方巻きを大量に廃棄する日本人には実感がわきにくい。

 https://www.nna.jp/news/show/1859385 

 

以前実習生から「僕が子供の時、おかずを買うお金が家になくて醤油や塩でご飯を食べてました。あれは辛いですよ・・」としみじみ言うのを聞いたことがある。そういえば私のフィリピン人前妻も同じ話をしていた。

 

大阪では「金がないのは首がないのと一緒や」というらしいが、フィリピンでは金がないと命すらゴミ扱いである。

 

例えば、救急車。昔、日本人の浮浪者がマニラで事故に遭い、現場に駆けつけた私が救急車を呼んであげたことがある。ところが、金がないと聞くと、到着した救急車はそのまま半死半生のけが人を放置してUターンしたのだ!目の前でそれを見た私は驚愕したものだ。

 

つい先日はこんなことが起きた。実習生の妹がフィリピンで帝王切開に失敗し、死亡した。問題はこの後だ。家族が10万円以上する手術費用を払えなかったため、手術した病院は遺体を返してくれないのだという。「葬式をあげたければ金を払え」というわけだ。死体が人質なんて日本から見たらブラックジョークであるが、金を用意しないと治療しないなんてのはフィリピンの病院ではあたり前である。

 

号泣する実習生を不憫に思い、受け入れている会社の社長は30万円の現金を貸して一時帰国の休暇を与えてあげた。だが、現在の制度では、もしこのまま実習生が逃げれば、金を取り戻すことは不可能だ。海外なので処罰する方法もない。社長からしたらリスクしかない。

 

だが、勤勉な人柄を信用したこの社長は、すべてを理解した上で快く貸したのだった。感動した私は「お前、人生でこんな親切な上司に出会ったことあるか?日本人だけだぞ!」と実習生に言ったものだ。前述のようにフィリピン人は誰一人、彼を助けなかったのだから・・。

 

だが、実習生制度の批判しかしないメディアはこういうケースを報じない。世の中が批判一辺倒の流れの中、こんな美談を報道をしても上司は取り上げてくれないし、誰かを批判したい読者の快感を呼ばないからだ。ちなみにこの実習生は無事、妹の遺体を取り戻して立派な葬式をあげ、現在も日本で働いている。

 

これが海外の現実である。

 

私自身、自分がもしも一般的=貧困フィリピン人として生まれたならどんな人生を歩んだかを何度も想像した。根性があれば共産ゲリラで革命を狙っただろうし、根性がなければ(そしてほぼこちらだ)犯罪者になるしかないと考えたものだ。

 

アジアの発展途上国では義理人情や約束、恩義といった日本人が有する道徳なんてちり紙ほどの価値しかない。金さえあれば法律すら賄賂やコネで捻じ曲げられ、フィリピンなら人を殺してもうやむやにできる。逆に貧困層なら殺され損で、正義の裁きなんかない。

 

マニラでは財布を拾って警察に届ける正直者はいないと言ってよい。財布にカネが入ってたら、悪徳警官の飲み代に消えるのがオチだからだ。また、カフェでテーブルの上にスマホを置きっ放しにしたらすぐに消える。「マニラでは人を見たら泥棒と思え」「盗難アジア」と呼ばれる所以だ。

 

こんな人々が大量に来る中で、日本の秩序を維持するにはどうすればよいか。

 

簡単である。不良外国人に対し日本政府が強烈な罰を与える権利を有するしかない。具体的にいえばビザの取り消しだ。妊娠や不当な要求、起訴されずとも警察のお世話になるような行為をした時点でビザは取り消すべきなのだ。

 

実際にその好例がフィリピンだ。アジア最悪とまで言われた治安をドゥテルテ現大統領は犯罪者を非合法に処刑することで劇的に改善して見せた。国民の支持はいまだに75%と驚異的な人気である。

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処刑された死体の上に「私は密売人」と書かれた紙が置かれる。残酷な見せしめが治安改善に効果絶大だ

必殺仕事人ばりに続く処刑で、ビビリが多いフィリピン人は震え上がり、悪さを控えるようになったのだ。ちなみにフィリピンにいる私の義理の弟もシャブ中だったが、近所で麻薬密売人が蜂の巣になるのを目の当たりにしてやめたらしい。効果絶大である(笑)。

 

さすがに処刑しろとまでは言わないが、特定技能ビザを導入するにあたって、日本も見習って国家の判断でビザを取り消し国外追放する権利ぐらいは備えるべきだ。

 

アホが集まる底辺高校体罰なしでは管理できないのと同様、人権なんて存在しない国から来た連中はコントロールするにはこれしかない。

 

ちなみに、あまり知られてないが、フィリピンでは「好ましからざる外国人(undesirable alien)」と呼ばれるビザ取り消し処分がある。公務員など権力者を侮辱した外国人は、国外退去にできるのである。

 

在日フィリピン人が増えるなら、日本も同種の罰則を備えるのは公正で自然なことではないだろうか?

 

 

 

特定技能ビザで起きる危機(その4)

特定技能ビザで、日本人が頻繁に直面するであろうトラブルがまた起きたので書きたい。

 


「犯罪や会社ルール違反に加担した外国人の帰国費用は誰が負担するのか?」という問題である。

 


実例で説明しよう。

 

つい先日、フィリピン人実習生の女性2人が帰国した。会社にとっては契約を満了しないのは大きな損失である。

 


理由はズバリ、フィリピンパブでの「不法就労」。入管に発覚したら受け入れ企業も責任を問われかねない深刻な違反だ。

 


だが、企業側に問題はまったくなかった。賃金はしっかり法律通りに払い、寮は2LDKで1人6畳以上のスペースが確保できる新しく広々としたアパート。定期的に食事会にも連れて行っていた。

 


だが、良くしてあげたら良いことを返すとは限らないのが貧困層外国人労働者

 


2人とも20代で外見も悪くはないため、日曜日の地元の教会で出会った在日フィリピン人のおばはんにスカウトされてしまったのだ。

 


ちなみに、2000年代前半は年間8万人の若いフィリピン女がダンサーや歌手と称して来日していた。興業ビザと呼ばれるこの資格で、日本の津々浦々のフィリピンパブで働くためだ。

 


だが、洋の東西、国籍を問わず、夜の水商売に従事する人にまともな人は少ない。そもそも国に帰ったらド貧困層の出。日本に居座るビザ欲しさに、50~60歳のジジイと結婚するようになる。

 


誤解なきよう言っておくが、中には真面目な人もいるし、フィリピン人妻が皆元飲み屋のねーちゃんではない。しかし、トラブルを起こす在日フィリピン人はほとんどがこのパターンだ。

 


言葉もロクに通じず、夜の関係も年齢的に長くは続かないため、パブの女と日本人の離婚率は90%と聞いたことがある。

 


さて、「興業」とは名ばかりで、売春や人身売買の温床になっているとみなしたアメリカの圧力により、日本政府は2008年から新規興業ビザ発給を制限している。

 


おかげで、現在国内のフィリピンパブは大昔に来日したババアか、ヤクザの力を借りた偽装結婚で来日した子しかいない。

 


自然とどこのパブも人不足になっているので、うちの子もスカウトされたのだ。実習先の仕事後に数時間働き、毎月4~5万円稼いでいたらしい。

 

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フィリピンパブで働いていた実習生、写真を残すあたりがアホすぎる。


だが、先程も言ったが、入管にバレたら本人らは収容施設で拘束され、監理している我々も責任を問われる。本人らに事情聴取を行ったところ、違法行為を認めたため、自主帰国とすることにした。

 


しかし、ここで、問題になるのが帰国費用だ。昔は犯罪行為に加担したゲスどもは航空券代金を負担させて帰国させていた。

 


しかし、紋切り型の人権侵害報道を受け、昨今の実習生制度は往復の航空券は企業もしくは組合負担がルールになっている。

 


そもそも、今回のケースのように穏便に処理する場合は法律的には無罪になる。

 


こうなると、こいつらに航空券を負担させてはいけないのだ!

 


この手のわけのわからない問題を報道するメディアはない。

 


万引きや電車のキセル乗車が大好きなベトナム人が警察に捕まって処分保留で釈放(軽犯罪ではほとんどが起訴までいかない)されても、フィリピン人が飲み屋で不法に働いても、招聘した側で航空券を買わされるのだ。

 


切歯扼腕とはこのことである。

 


企業からしたら、警察や入管に突き出すと、長きにわたる取り調べに付き合わされるし、労働組合みたいなややこしいところに逃げられたら「人権侵害」で訴えられかねない。

 


ちなみにこうして駆け込んだやつは自分に都合の良い嘘や事実ばかりメディアに語り、それが昨今の実習生批判報道になっている場合もある。

 


そもそも仕事をさせるために来日したはずの実習生のせいで面倒ごとに巻き込まれるのは企業からしたら損失だ。取り調べや面会でしょっちゅう呼び出されかねない。

 


穏便に処理して帰らせたいと望むのが自然である。

 


しかし、そうなれば建前上は実習生に何ら問題のない自主帰国扱いなので、帰国費用は企業負担がルールになるジレンマに陥る。

 


こんな連中にはしっかりと賠償金を支払わせるべきであるが、人権を盾に守られてしまう。

 


特定技能ビザでは、軽犯罪だが何だろうが、会社のルールを破った馬鹿者は高額の航空券を負担させて帰らせるべきである。

 


犯罪に加担しながら何の罰も受けず、薄笑いを浮かべて帰る外国人を空港に連れていくほど悔しいことはない。

 


この気持ちを味わう日本人を増やしてはならない!と強く思うのである。

特定技能ビザで起きる危機(その3)

特定技能ビザで起きうる問題点の列挙を続けている。

①労働のために招聘したのに妊娠や出産時に日本の社会保険や手当を利用しまくって居座る。もしくは、帰国させようとしたら人権を盾に訴えまくる可能性。

②地方の企業が多額の費用をかけて呼び寄せたのに、すぐさま条件の良い都会に転職→地方は人不足に悩む。元の木阿弥。

という懸念である。

 

転職や転居を禁止する実習生制度は無茶苦茶する海外の労働者階級を受け入れる方策としてはけして悪い制度ではない。と私は考えるし、実際に外国人労働者を雇用し、騙されまくった経験のある経営者は激しく同意するだろう。

 

だが、人権の名のもとに日本を地獄へ追いやっているのが今の特定技能ビザ創設である。

 

 

さて、今後起きうる最後の懸念点も挙げよう。「違法外国人ブローカーの暗躍」である。

 

前回言及したように頻繁な転職が外国人は大好きである。そこで急増するのが外国人の違法ブローカーだ。

 

もちろん、税金なんてビタ一文払わないで事業を地下で営むのだ。

すでに多くの在日中国人やベトナム人不法滞在者を使ったこの事業で暗躍していることは業界ではよく知られている。

 

ベトナム人の失踪が多いと新聞で報道が続くが、「かわいそうな実習生が止むに止まれず失踪した」という報道ばかりで、「では逃げた奴らが誰に誘われたのか?どうやって働き先を探しているのか?」という切り口で報道している日本メディアはない。

 

当然である。もしもうかつにゲロったらベトナムや中国にいる家族に復讐されかねないのだ。だから、違法ブローカーについて外国人は皆口を閉ざす。

 

「就労先は友達に紹介された。どんな人か知りません」というのがベトナム人犯罪者の基本的な言い訳である。知らないことは喋りようがないという論理だ。長年植民地支配を受けてきた国民に正直に当局に話すという文化はない。

 

在日朝鮮人がパチンコ産業でテロ活動を行う北朝鮮政権(拉致は完璧にテロである)を支援していることはよく知られている。なにせギャンブル産業はブラックボックス化しやすいので、脱税や裏金づくりはお茶の子さいさいだ。

 

また、近年は中国人観光客向け違法白タクが跋扈している。決済は中国国内の電子マネーで済ませるので、日本の国内法で検挙するのは困難だ。

www.sankei.com

特定技能ビザで外国人労働者に転職を認めるとこれと同じく、在日外国人犯罪組織による違法転職あっせんブローカーが暗躍することになるだろう。

 

手口は簡単、知り合いの日本人経営者に声をかけ、一方で口コミで地方で働いている同胞の特定技能ビザ労働者に声をかけてマージンやコミッションを抜くだけだ。

 

「これだけなら大した犯罪ではない」と考えるあなたは甘い。

 

ブローカーは違う経営者に次々に声をかけ、自分の知り合いの会社に次々に転職させるのだ。そうすれば転職するたびにコミッションを稼げる。彼らの商売に信義・正直という美徳はない。

 

入管は、頻繁な転職を毎年行われるビザ更新の妨げの一員とするかもしれない。だが、特定技能ビザには転職回数の上限を定めるなど明確なルールがないので、ビザ更新を拒否されたら人権派の弁護士に訴えさせればよいのだ。精神的苦痛を理由に賠償金を要求すれば金も稼げる。

 

日本の役人は取り締まるのは得意だが、自分が責められる(訴訟に)弱いからだ。

 

実際すでに外国人労働者を受け入れている韓国は3年間の労働ビザ期間中、転職は3回までと上限を定めてある。なぜ、こういう点を学ばないか甚だ疑問である。

http://www.lib.fukushima-u.ac.jp/repo/repository/fukuro/R000004610/18-224.pdf

 

また、転職回数に上限を定めたとしても完璧ではない。

特定技能は5年までなので、ラスト1年のビザの更新が終われば、ブローカーが取る手口は見えている。

 

ズバリ特定技能の外国人を対象に、失業保険など働かないでもらえる社会保障あっせんを狙うのである。もちろんブローカーはそこからマージンをもらう。

 

労働者からしてみれば、あとは母国に帰国するだけなので、日本なんかどうなろうと知ったことではない。どうせ戻ってこれないならブローカーの誘いに乗らない手はない。

 

会社で喧嘩したり反抗的な態度をとり、あえて解雇されるように仕向け、あとは人権派弁護士を使って慰謝料や失業保険をむしるのだ。もしくは、日本人上司のパワハラでうつになったと言い張って精神科の医者から診断用紙をとれば完璧だ。

 

考えすぎ?甘い。実際、私の知り合いの中国人実習生を受け入れている工場があるが、工場内でわざとカスリギズみたいな怪我をして労災をもらい、会社寮で日がな一日中ゲームをして過ごしている中国人実習生がいるのだ。

 

クビにすれば不当解雇で騒ぐつもりだろう。会社が受け入れ停止になってしまうことを逆手にとっているのだ。実習生制度でも会社を食い物にする外国人がいるのだが・・。こんな事例を報じるメディアが全くないのが嘆かわしい。

 

移民を受け入れている先進国でも同様の例がある。フランスなどでは失業保険を取得する条件として就職活動をした実績を提示する必要がある。

 

「最高の二人」というフランス映画の中で、実際に就職するつもりがないのに面接に来た黒人青年が企業担当者に「面接をした証拠として申請用紙にサインしてくれ」というシーンが出てくる。失業保険目当てなのだ。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E5%BC%B7%E3%81%AE%E3%81%B5%E3%81%9F%E3%82%8A

 

 

すでに移民を入れている先進国ではこの手の詐欺は横行しているのである。

 

他国の失敗事例を見れば見るほど、汚く卑怯な外国人労働者の本質を見れば見るほど、日本を守る必要を痛感する。もちろん悪いのはごく一部だが、50万人も外国人を受け入れたら一部でも「数万人の悪人を受け入れる」という意味になる。

 

だからこそ、シンガポールのように「わが国に役に立つ外国人だけを受け入れる」と宣言し、外国人と同胞を明快に区別するリーダーシップが今、必要とされている。

 

日本政府の皆さん、政治家の皆さん、耳に聞こえの良い建前を捨てて、シンガポールに学びませんか?

 

 

特定技能ビザで起きる危機(その2)

前回は今年4月に新設される特定技能ビザで来日した外国人が、人権を盾に妊娠や出産にまつわる社会保障制度を悪用したり、日本企業に訴訟を起こす懸念に言及した。

 

 

人権に配慮した特定技能ビザは外国人労働者の妊娠時、強制送還させることが難しくなっている。

 

働かせるつもりで呼んだのに、妊娠された挙句に訴訟をチラつかせて居座りたいだけ居座られ、日本国民の血税で培われた社会保障にタダ乗りされてしまう可能性がある。というのがその内容だ。税金もろくに払わないうちから保険や手当を使われまくったら、国庫の負担にしかならないのに、である。

 

この他にも考えられるトラブルがズバリ「ジョブポッピング(頻繁な転職)」と「違法外国人ブローカー」だろう。

 

先日関西でラジオを聴いていると「今日で今の仕事について10年目です。よく続いた自分を褒めてあげたい」的な読者コメントが読み上げられ、ラジオDJも「素晴らしい!」と称賛していた。

 

だが、この価値観は日本独自なのだ。

 

例えば台湾では「1日の稼ぎがあれば人には使われるな(起業しろ)」と言うくらい中国人は独立心が強い。ベトナム人も所詮中国人と同類なので同じ考えである。

 

「サラリーマンはダメなやつ。できないやつがやるもの」と相場が決まっている。

 

また、フィリピン実習生も履歴書を見るとだいたい1年から2年で仕事を転々としている。3年以上1カ所で働いているものは珍しいといえる。

 

かように海外では1カ所で長く働くことを称賛する文化はない。

 

むしろ「転職先がないダメなやつだからずっと同じ会社で働いているのだ」とみなされてしまう。

 

彼らの理想は、「少しでも給与のよい会社に素早くどんどん転職していく」か「自分で会社を起こして一国一城の主になる」この二つである。

 

だから就職してすぐに転職することや仕事を転々とすることに罪悪感はない。というか、コロコロ転職することは成功だと考えている。ちなみに「立つ鳥跡を濁さず」なんて言葉は海外にない。目先の利益のためなら平気で砂を引っ掛けて去っていく。

 

実例を挙げよう。私自身、フィリピンの日系人を工場に派遣する仕事に携わっていたことがある。地方だったので、工場は郊外。運転免許のない日系人は仕事に行きたくてもいけないのだ。

 

そこでドライバーを手配し、工場に送迎&派遣するサービスを立ち上げてみた。

 

最初は良かった。工場の経営者からも喜ばれるし、フィリピン人も「Xさん(私のこと)のおかげで仕事が見つかった」と笑顔だった。

 

ところが、1年も経たないうちに雲行きが怪しくなる。

 

やれ給料が安いだの、仕事がきついだの文句ばかり垂れるようになる。つい数ヶ月前とは人が変わったようだ。

 

ご存知の通り日本の製造業の現場作業は1年や2年で給料が激増することはない。会社から見たら最初の半年は下積みみたいなものだからだ。

 

だがこいつらはそう考えない。なにせ1カ所で働き続けることは「悪」なのだ。

 

虎視眈々と転職先を探し続け、時給の良い大手パン工場などに次々に転職していった。合計7人ぐらいを派遣したが3年後に残ったものは0人だった。

 

転職もそうだがそのやり方がまずい。「父親が危篤なのでフィリピンに帰ります」と嘘を付き、信じた経営者から香典をもらった上で近所で働くのだ。恥も外聞も無いとはこのこと。実に汚い。

 

だが、こんな経験は外国人を雇ったことのある会社はほとんどが経験済みだろう。統計で外国人を今後雇いたくないといった会社は6割を超えている。こんな経験をすれば嫌になるのはわかる。

www.hokkaido-np.co.jp

したがって実習生制度が転職を認めなかったのは素晴らしいルールだったのだ。

 

ところが特定技能ビザでは転職を認めるという。

 

愚かである。現在公表されている情報によれば特定技能ビザは5年間のみである。外国人労働者はそもそもビザの期間内でどれだけ稼げるかに専念する。

 

この結果何が起きるか。答えは簡単、入国してすぐに東京など都会の時給の高い会社に一斉に転職するのだ。地方はたちまち人不足に逆戻りだ。

 

「東京は物価が高いから敬遠される」と考える地方の経営者がいるが、甘い。

 

バカなメディアは報じていないが、技能実習生制度は一人3畳以上のスペースをもつ寮を会社が用意することが定められている。もちろんエアコンや家電付きだ。実は手厚い制度なのだ。

 

彼らが母国でどんな生活をしてきたか見てみるがよい。日本の実習生の寮なんざ天国である。

 

しかし、特定技能ビザはどこに住もうが外国人の自由だ。金さえ安ければ路上で住むことも厭わない連中に好きなところに住んで良いと言うのだ。

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香港の路上でダンボールハウスを作り、くつろぐフィリピン人家政婦。

 

こんなことを許せば、東京でも大人数で部屋をシェアし家賃負担を減らすに違いない。もちろん、賃貸契約違反だが、そんなことを気にする生き物ではない。

 

実際に出稼ぎ目的で来ているベトナムや中国人語学学校留学生の生活を見てみると良い。6畳一間を6人でシェアするなんて当たり前。

 

特定技能の労働者も自ら望んで劣悪な生活環境に住んで家賃を抑え、東京で稼げるだけ稼ごうとするのは目に見えている。

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中国の工場労働者寮。これがスタンダードなんだから実習生寮なんて天国だ。

 

実習生制度の方が、労働ビザより健全かつ人道的になる逆転現象も起きるはずだ。

blog.livedoor.jp

話を戻そう。

 

人出不足に悩む地方の会社が喜んで特定技能ビザで外国人を雇ったとする。おそらく面接時に「ハイ!私は5年間シャチョウの会社で働きマス!」なんて言いながら入国直後に東京に飛ぶケースが頻発するのは間違いない。上記の方法で生活費を圧縮できるなら都会に行かない手はないし、転職の自由を認めたらやりたい放題だからだ。

 

先日岩手県に行ったがレストランの時給はなんと750円だ。外は雪だらけ。こんなところに望んで働く外国人はいない。

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だから航空券などを払って特定技能ビザで外国人を入れても「嘘をつきまくって入国→平気な顔で即日都会に全員転職」というトラブルが頻発するに違いない。地方の企業は阿鼻叫喚だろう。

 

 

人権にうるさい欧米先進国もこの問題は経験済みだ。オーストラリアは移民を都市部に制限する法律を検討している。日本は完全に周回遅れの後手に回っていると言わざるを得ない。

newsphere.jp

(続く)

特定技能ビザで起きる危機(その1)

今年、日本国は外国人受け入れについて鎖国を解こうとしている。

ベルリンの壁崩壊クラスの大きな変化を控えているといっても過言ではない。

 

これまで頑ななに外国人労働者受け入れを拒んできた日本政府が、今年4月に特定技能ビザという名の「単純労働者ビザ」を創設しようとしているからだ。

 

日本が海外の単純労働者受け入れに舵を切るのは歴史上初のことで、当社のようなフィリピン人労働者を日本に紹介している者からすれば大きなメリットである。

 

だが、この特定技能ビザの創設に関しては非常に危険なことをしていると言わざるを得ない。日本人として、また、フィリピンで生活したことがあり、ベトナムや中国の実習生派遣の現場で血みどろになった経験があるものとして、政府は危機的なことをしているという懸念が拭えない。

 

具体的に言うと、特定技能ビザは日本を破壊しかねない危険な要素を含んでいるのだ。

 

外国人労働者派遣には一家言ある立場として新ビザ創設後に想定されるトラブルをここに上げていきたい。志ある政府関係者や政治家がこの想定に対する対処をしていただくことを望むばかりである。

 

まずは、このブログでもなんども書いているが、大前提として、洋の東西、国籍を問わず単純労働者という人々は基本教養やモラルとは無縁の生き物である。現在日本にいる外国人が比較的トラブルを起こさないのは、大部分が知的階級に属することが大きい。

 

だが、これから海外からくる単純労働者は、それこそ動物とそう変わらないレベルの生き物と考えるべきなのである。「貧すれば鈍す」「衣食足りて礼節を知る」とはよくいったもので、「鈍で礼節のない」連中が大挙して押し寄せると覚悟すべきなのだ。

 

そういう連中を受け入れる時に大切なのはまずはシンガポールのように人権を制限することである。シンガポール建国の英雄、故リー・クアンユー氏は英ケンブリッジ大出のインテリだが、同国の大多数を占める華僑の出である。

 

シンガポールは影で「明るい北朝鮮」と呼ばれるほど人権を無視する強権国家。過去、度重なる人権侵害を欧米諸国に指摘されたリー氏は「西欧流の民主主義や人権思想を東アジアに適用するのは不可能」と言い切って、欧米とは違うた国家運営に成功、同国を先進国に発展させた。今やシンガポールは日本を追い抜き、6人に1人が一億円の資産を有するとまで言われている。

www.foreignaffairsj.co.jp

 

 

だが、その結果、外国人労働者受け入れに大成功し、国民の4割を移民が占め、さらには外国人労働者から最も評価の高い国になっている。人権を制限されつつ働いている労働者が大喜びしているのである。

jp.sputniknews.com

 

 

同国がどれだけ人権を制限しているかの例を挙げよう。

 

シンガポールは女性の社会進出が盛んな国家だが、それを支えているのはフィリピンをはじめとする海外から安価な報酬で働く住み込みの家政婦である。国民の100人中4人が外国人メイドで23万人が働いていると言われている。

 

この家政婦、妊娠した場合はビザが失効し、即帰国なのだ。アーもスーもない。即帰国。年間100人程が妊娠で追い出されているという。

uniunichan.hatenablog.com

 

 

出産費用にシンガポールの税金を使うなんてとんでもない、「シンガポール人の役にたつから来てよいのだ。妊娠したら働けないのだから出て行け」というわけだ。非常に明快である。

 

もちろん、フィリピン人をはじめとする家政婦はこのルールを把握した上で出稼ぎに来ている。だが、教育を受けていない貧しい階級はどの国も貧乏子沢山(日本もそうなりつつある)。母国でもサル並みに感情の赴くままに生きてきた連中だから、イケメンの同胞に言い寄られたら快楽をコントロールできないのは必然なのだ。

 

ところが今の日本で何が起きているかを一例を挙げよう。

 

妊娠した中国人実習生が帰国されたケースが2011年に起きた。帰国させられた中国人はその後、流産したことを理由に、日本にいる「人権派」の弁護士を使って雇い主と受け入れ団体を不当解雇で地裁に訴え、 363万円の損害賠償と未払い賃金をせしめる事案が起きているのだ。

www.recordchina.co.jp

 

妊娠を巡るトラブルは続く。昨年末には妊娠、密かに出産した中国人実習生が赤ん坊を出産して逃げる事件が起きている。

www.sankei.com

 

これをみて「かわいそう」「実習制度は人権違反だ」とネット上はかしましい。

 

しかし、中国人気質を知っている者からしてみたら同情するのは非常に危険、というか相手の思うツボである。地獄への道は善意で埋められているのだ。

 

こういった事案に同情し、「外国人労働者が妊娠した場合は帰国させてはだめだ。出産も産後の面倒も日本の税金で見てあげよう」なんて言い出したらどうなるかを考えてみよう。

 

日本に働きにくるのは食うや食わずやの外国人。母国で出産してもカネない連中だ。彼らの思考パターンを読めば、間違いなくこう考える。「日本なら税金で出産一時金がもらえるし、産後は寝ていても育児手当で母国の数倍のカネがもらえる!」

 

だから妊娠を隠して来日したり(母国の健康診断なぞ賄賂でなんぼでもごまかせる)、入国直後に必死で子作りに励み、出産経費や育児手当を日本の国庫からムシれる限りむしり取るだろう。

 

無理に帰国させようものならこいつらの思う壺。訴えれば勝てるのだから、「人権派」弁護士と組んで会社を訴え、さらにカネを毟りとるに違いない。

ameblo.jp

「そんなことをするわけがない!」と考える人は甘い。というか外人をよく知らない人だ。中国人やベトナム人実習生を雇ったことのある会社の人に聞いてみるがよい。彼らは一旦揉めれば徹底的に戦うし、訴訟も大好きなのだ。「今まで世話になった?」そんな仁義もへったくれもない。カネが全て。第一、共産主義の彼らは会社から金を引っ張るのは使命と感じているのだ。

 

フィリピン人はそれよりは柔らかいが、基本は同じ。

 

現地で会社を経営している日本人が労使問題で脅されたり、訴えられたりは日常茶飯事。昨日まで従順だったフィリピン人に隙をみせたため、逆手に取られるケースは後をたたない。「テイク・アドバンテージに気をつけろ」というのは合言葉なのだ。

 

妊娠流産を口実にわがままいい放題になるフィリピンメイド

【メイド問題】遂にティムが切れて怒りのチェンジ グォラララ!! - モトボサツ勝手にブログセブ島編vol2

 

そもそも貧しい外国人労働者は失うものはない。ゴネたら金をもらえると悟られた瞬間、徹底的に絡んでくる。恥も外聞もない。日本人からみたらわずかなカネでも、暇を持て余しているからダメもとで訴えてくる。

 

もともと中華系のリー氏は、こういった煮ても焼いても食えないアジアの底辺労働者の気質を知り抜いていたのだろう。「アジアにはアジアの価値観があり、欧米流の人権や民主主義は馴染まない」というリー氏の言葉を今こそ噛みしめる時なのだ。(続く)

爆弾テロから見る国際化

フィリピン南部ミンダナオ地方で爆弾テロが相次いでいる。

 

日本でニュースを見ていると「また危ない国フィリピンで爆弾テロが起きた」と判断されがちだが、

この地方はいわゆる国外国で、普通のフィリピン人からみたら一生足を踏み入れることはない地方である。

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イスラム教国家だった場所をスペインが無理やり占領し、その他のキリスト教徒を入植させているエリアなのだ。

ちょうど北海道にいたアイヌを追い払って倭人が占領したのと似ている。

 

 

日本と違うのはこのエリアのイスラム教徒に伝統的に根性があり、400年前から独立闘争を続けていることだ。

外務省の危険度によるとレベル3でイラク南部並みに危ない地域である。

 

したがってマニラにいるフィリピン人にミンダナオ島イスラム地区に行くというと皆ものすごくビビる。

そもそもこのエリアのイスラム教徒はチャバカノ語という全く違う言語を話すので大多数のキリスト教徒からみたら言語的にも外国である。

 

余談だが、マニラにもこのエリアから来ているイスラム教徒が多数いるが、就職などで差別があるらしく、

両替商やバッタ物屋といったいかがわしい商売に従事することが多い。

覚せい剤売買といった犯罪行為もイスラム系が流通に関わっていることが多いのは有名である。

 

日本の在日朝鮮人にヤクザが多いのと同じ図式だ。差別されるものは勢い不正な生業に手を染めがちなのである。

 

とは言え、ここも日本の在日と同じだが、イスラム教徒とキリスト教徒は地元で仲が特段悪いわけではない。

一緒に住めばまともな人も多いし、日本人よりも差別にこだわらない優しいフィリピン人なので、共存共栄していたのである。

 

www.cnn.co.jp

その点から言えば今回の爆弾テロは特殊と言える。

具体的に言えば

・教会でテロが行われたこと。

・2箇所で爆発させるなど手の込んだ手法であること。

の2点だ。

 

 

地元で肩を並べて異教徒と共存共栄してきたのがフィリピンのイスラム教徒である。

独立闘争で政府軍と戦ったり、身代金目的の誘拐団になるものもいるが、宗教が違うからといって、生まれも育ちも一緒だったご近所さんを無差別に殺すことはこれまでほとんどなかったと言える。

 

ましてやキリスト教会でテロを行えば今度は自分らのモスクが攻撃される。宗教施設を攻撃することはタブーだったのだ。

 

また、今回教会内でミサ中に爆弾が爆発し、救援に駆けつけた国軍兵士が到着するのを待って教会駐車場のバイクに仕掛けた爆弾を時間差で起動させたらしい。

 

携帯電話を起爆に使ったようだが、これほど手の込んだ手法はこれまでの爆弾テロにはなかった。第一、フィリピンのイスラム教徒は自爆テロができない。答えは簡単、痛いのが嫌いだからだ(笑)。だからこれまでは、単発の爆弾を仕掛けることぐらいしかできなかった。

 

この複雑な手口は明らかにイラクなどで培われた海外のイスラム過激派の手法で、事実、その後イスラム国が犯行声明を発表している。

 

なんども述べるがフィリピンのイスラム過激派は爆弾テロを行ってきた実績はあるが、マニラ首都圏やダバオといった都会を狙ったものがほとんどで、軍関係者や外国人がターゲットだ。地元のキリスト教徒を狙ったテロは聞いたことがない。

 

これのような凄惨なテロが横行すれば、お互いの婦女子すら巻き込み、近所で殺し合いが発生しかねない。

 

掟破りのテロの背景として、海外の影響が見え隠れする。

 

フィリピンのイスラム教徒の中には中東の紛争に義勇兵として参戦するものも多数おり、彼らが帰国後、グローバルスタンダードの仁義なきテロの手法を輸入してしまったのだろう。

 

ある意味、ルールを守った牧歌的な紛争ががあらたなステージに入ったと感じる事件であった。

 

マニラにいるときは今後テロに気をつける必要がありそうである。